幕間
ストーリーの一部のみを抽出して表示しています。
ゲーム実況配信プレイ
ゲーム実況配信プレイ
悪霊系PTuberクウハのゲーム実況。
ゲストをお呼びする事もある模様。
クソゲーから名作ゲーまで楽しく遊ぼう!
関連キャラクター:クウハ
- 突然だけど探偵になろうと思う【part1】
- 「よぉ、親愛なる暇人共。今日もテキトーにやってくぞ」
お決まりの挨拶をし、クウハは配信画面にゲームのタイトル画面を映した。
いつもはホラーゲームやアクションゲームがメインだが、本日は趣向を変えて推理アドベンチャーゲームの配信である。
「音量は問題ないな? じゃ、今日はコメントみねぇけどネタバレはすんなよ~」
クウハの注意にコメント欄は【了解】【おk】の文字で埋まる。それを見届けてからクウハはコメント欄を閉じた。
●
チュートリアルが終わり、頭の回転が速いこともありクウハはサクサクとゲームを進めていた。初めて挑戦するジャンルだったが、なかなかどうして面白い。
「結構昔のゲームなのにグラ綺麗だよな。こういうドット絵っつーの? 俺、結構好きだわ」
このゲームは大きく分けて『探索』『推理』の二つに分かれる。
探索パートでは現場を確認し証拠を集めたり、容疑者のアリバイを確かめ推理パートで犯人を追い詰めるという王道スタイルだ。
今クウハがしているのは探索パートであった。
『ねぇ……やっぱり本当なのかなあ。あの噂』
『この墓場を荒らしたら呪われるってやつ?』
「いや、そりゃ墓荒らしたら呪われるだろ」
今回の事件の被害者は墓場で頭から血を流して倒れていた。その為墓場が探索箇所になるのだが、ヒロインと主人公の会話に思わず突っ込んでしまう。
『そんなの迷信だよ。幽霊が怖くて探偵なんかできないよ?』
『うぅ~……そうだけどさぁ』
「幽霊はいるが?」
自身の在り方が幽霊そのものなので、クウハは口を尖らせた。まさかこのゲーム制作者も本当に悪霊がプレイしているとは夢にも思わないだろうが。
【言い切ってて草】
【まぁ……幽霊だしなあ……】
【むしろ霊能力で解決できそう】
そしてクウハがコメント欄を見ていないことをいいことに、好き勝手言うリスナー達。
「つーか、寝てるとこ五月蠅くしたら普通怒るだろ」
【ぐう正論】
【草】
【倫理感あるのかないのかどっちなんだよ】
「とにかくさっさと終わらせるか、可哀想だしな。墓場の下の奴等が」
【被害者の心配じゃなくて草】
【被害者『(´・ω・`)』】
【幽霊『やだ……好き……トゥンク……』】
「まず、被害者が倒れてたとこだろ。あっ、なんか擦ったような跡がある。コレ大事な奴だろ絶対」
『公君! これ……』
『ああ、何か擦ったような後だ……何を引き摺ったんだろう? 良く見つけたね、ヒロイちゃん』
「見つけたのは俺様だけどな。あ、後一個だよな、此処で調べるの」
このゲームは探索パートは易しい難易度になっており、左上のゲージで証拠収集の進捗具合が確かめられる。そしてそのマップでの証拠収集がすべて終わると主人公かヒロインが劇中の台詞にて知らせてくれるのだ。
「待ってろよ暇人共。俺様に掛かれば3分もありゃ余裕で見つけられっから。即推理パートに行くからよ」
【フラグかな?】
【3分で終わるといいな】
【沼ることに一票】
ご丁寧にフラグを立てたクウハは視聴者の予想を裏切らず、見事に探索で沼りぶちギレることになる。
結局ブチギレながらも片っ端から探索したクウハが推理パートに行けたのは約一時間後の事である。
なんならその後推理パートで操作ミスをし、一度ゲームオーバーになって発狂するのは一時間三十分後の事である。
- 執筆:白