幕間
ストーリーの一部のみを抽出して表示しています。
空翼(ソラ)を求めて
空翼(ソラ)を求めて
クウハとハンナさんの日常。
https://rev1.reversion.jp/interlude/detail/361?story=798
上記幕間から
https://rev1.reversion.jp/guild/1335/thread/21246
こちらのRPを経て恋人関係になりました。
関連キャラクター:クウハ
- サイアイのソラ
- 空は青く高く悠然と雲は流れ。
自由の象徴たる己が姿を現す。
風が声を遮る、姿が見えない。
陽光を浴び、悪霊は目覚める。
「……ン」
悪霊は永い夢を見ていた。
遥か昔……。遠い日の夢。
……まだ混沌に呼び出される前の時の夢を。
「クウハ」
悪霊の名を呼び、彼の顔を覗き、影を落としたのは翼の少女。
少女の髪は短く、背丈は小柄で、眠たそうな表情も凛々しい。
草原の丘。小さな家。赤い屋根の下。木陰で寝そべる彼らは。
二人は混沌で出会い、幾数多の試練と冒険を乗り越えてきた。
「ソラ」
互いに助け合い。手を取り合い。時に傷つき。或いは傷つけ。
相容れぬ者同士。人里から離れ。求めては、繰り返し求めて。
共に歩む道を探し、選び、照らし、此処までたどり着いた……
独りでいた日々を、時を、絶望を、過去に置き去りにした……ンだ。
「……」
どんな結末が待っていようと。
たとえ混沌が消えてなくなろうと。
そして悪夢が忘れられてしまっても。
アァ……奪われる前にウバイカエセバイイサ。
「…ソラ!」 今日は晴れ渡る快晴の日々。とても気持ちガいい太陽ダ★
「クウハ!」 おっと、失礼ダゼ★ これは妻のソラ。とても可愛くて自慢の奥さんナンダ★
「もう! 今日も帰りが遅かったのですね!」 へへっ、俺には本当に勿体ねえ女だゼ★
「ソラ! おはよう! そしてただいまー!」 ちゅっ★
「もう! 今日もいきなり仕方ないですね!」 アー……カワイイナァ。もっとイチャイチャしてぇナァ★
「ソラ! 好きだよ! そして愛してるよ!」 そう、そこでギュっとソラを抱くんだよ、タマラナイ★
「もう! 今日も朝ご飯は先に食べるです?」 どうしようかナそれとも後にしてお風呂に入ロウカナ★
「ソラ! ソラだよ! そしてソラダヨー!」 ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★
「もう! 今日もクウハなの? ああっ!!」 ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★
ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★
ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★ソラ★
ブツン……ジジジ……世界が覆われていく。
愛を求めし大いなる陰に拐かされたのはサイアイのソラ。
在りし日の面影などない在りうべからざる―IF―の象徴。
――イクリプス
変容した姿と共に、白く気高き翼は黒く重く禍々しく色が蝕まれてゆき。
身にまとった衣服も、出会った頃に着ていた軍服のソレに移り変わっていく。
背後には……俺様に銃口を向けた無数の異世界の重火器……。冗談ジャナイゼ。
この世でアイが求められると思った。そして死んだ。悪霊となった。
あの世でアイを探せられると願った。そして喚ばれて眷属となった。
異世界でアイと会えたのだと叶った。しかし目の前の空翼となった。
二人で笑い、楽しみ、歓び、喜び、悦び、慶びたかったんだ。
それさえ叶わない、帰る事は出来ない。災いの「サイ」
空は青く高く悠然と雲は流れ。
自由の象徴たる己が姿を現す。
風が声を遮る、姿が見えない。
陽光を浴び、悪霊は目覚める。
悪霊は永い夢を見ていた。
遥か昔……。遠い日の夢。
……まだ混沌に呼び出される前の時の夢を。
木陰で寝そべる彼らは。
二人は混沌で出会い、幾数多の試練と冒険を乗り越えてきた。
在りうべからず再の夢 - 執筆:アル†カナ