幕間
ストーリーの一部のみを抽出して表示しています。
きょうの幻子ちゃん
きょうの幻子ちゃん
関連キャラクター:リコリス・ウォルハント・ローア
- My fair……?
- 黒い道に重厚で立派な屋敷がやや広い間隔で建ち並ぶ。
人影が少ないことが取り柄の閑静な高級住宅地、そこにひとりのメイドが歩く。
「ごめんください、※※家の者です」
長い黒髪を後ろで編み、ひとまとめにした長身のメイドは真鍮製のドアノッカーを2度、叩く。
対応した執事と思われる男は「お荷物のお届けですか?」と聞く。
メイドは軽い下心を出した男の胴を何にも気付かれないまま、別つ。
得物の血を払うと、何事もなかったかとのように進み、一直線に主人の部屋を目指す。
こちらもノックは2回、上機嫌そうな主人の声が入室を促す。
メイドはドアに身体を隠しつつ、得物を構えて部屋に入っていく。
見覚えのないメイドに主人が何かを叫ぶより早く、一条の光。
そのままメイドは部屋を漁り、目的の紙束を確認し、持っていくと屋敷を出る。
このメイドの名を咲々宮 幻介と云う。本業はイレギュラーズ。時々、暗部。 - 執筆:桜蝶 京嵐