PandoraPartyProject

幕間

ストーリーの一部のみを抽出して表示しています。

誰かのための街、再現性秋葉原

関連キャラクター:佐藤 美咲

アキバのアリア
再現性秋葉原。此を読む汝らにとっては馴染み深いであろう、彼の街のレプリカ。偽物が本物を超えられぬ道理は無く。たった今怪物を追いかけて目上を通り抜けた保安官、『学生』を謳歌するマシンっ娘、更には刀を平然と持ち歩くメイドさん。もしも真の秋葉原の民がこのレプリカへと迷い込んでしまったのなら、この混沌に魅せられてしまうのだろう。なんてったって、この世界は無垢なる混沌。あらゆる世界或いは物語が収束せし――
「あのさ、語りすぎ」
「んだよ、別にいいだろ。"物語"を観測できる我らくらいしかこういう話しねえんだから」
「はぁ……本音は?」
「他人の金で飲む珈琲は美味い」
「そういうとこだぞ」
 我、『夢野幸潮』はジト目をしてくる『有原卮濘』にデコピン。そういう話はご法度だぜ。
「とは、いえだ。これだけ多様性に溢れた街、毎日のように事件が起きるよな」
「そうだなー。今も下の道路でニチアサっぽい戦いやってるし」
「今朝なんて再現ラジ館屋上に人工衛星落ちたってよ」
 全く。物語のネタに事欠かないな、この街は。改めてそう思うよ。
「さて、そろそろ行くか。珈琲ご馳走さん」
「ありがとね〜」
店を出た我らは『天に映る天の流星』に跨り向かう。次の物語へと。

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