PandoraPartyProject

幕間

ストーリーの一部のみを抽出して表示しています。

突撃!エリカの今日の晩御飯!

関連キャラクター:エリカ・フェレライ

ケイブ・フィースト
「困ったのです。このままでは外に出られないのです」
 エリカ・フェレライはローレットで受けた洞窟調査中に突如入口が落盤してしまい、一人で閉じ込められてしまった。残念ながら、日帰りで終わるだろうと持ち込んだおやつしかないし、その気になれば岩や土を食べれば良いが気は進まない。不幸中の幸いか窒息はなさそうだ。
 何をするにも腹が減るからと壁面から生えていたキノコを毟り取り口に運んでいたら、奥から何かの息遣いが聞こえてきた。その声は人ではなく、眠りこけている丸々と太ったクマのイビキ。こっそりと近づいたエリカには一切気づく事はなさそうだ。
「ふふ、美味しそうなのです」
 エリカはそう呟いてペロリと舌舐めずりをしながらクマの頭を一撃で粉砕した。無防備のクマは容易く物言わぬ食材と化した。
 食材を調達したら次は調理。どこでも簡易キッチンを使い、薄切りにして焼いていく。獣ならではの臭みが周囲に充満するが、エリカはお構いなしにお腹を鳴らす。焼けるたびに肉は口の中に消え、次の肉がフライパンの中に飛び込まされる。
「臭みはすごいですが脂はよく乗っていて美味しい……これだけ大きなクマさんならもっと沢山の料理を食べられそうです……そうだ、持ち帰れば誰かが調理してくれるはずなのです!」
 思い立ったが吉日、まずはクマをグラの亜空間に収納し――食べたい欲を抑え、次は落盤した入口を腹ペコパワーでこじ開けて脱出。それからクマの体積は帰ってくるまでにさらに3割ほど減ったが、エリカは無事にローレットまで帰還し、ベアシチューを始めとした熊料理に舌鼓を打つことができた。
「臭みが抜けていてただ焼いた時よりも何倍も美味しいのです……!」
 依頼は達成、食材も確保、美味しい料理も大量に食べられて、今日はエリカにとって最高の結果になった一日だった。

PAGETOPPAGEBOTTOM