PandoraPartyProject

幕間

ストーリーの一部のみを抽出して表示しています。

Chat in the Stella Bianca

ここは昼間は軽食喫茶 兼 夜はバーの"Stella Bianca"
今日もオープンキッチンでは店主のモカ・ビアンキーニが働いています。
(チリンチリーン)
おや、お客様の来店でしょうか……。
「いらっしゃいませ!」


関連キャラクター:モカ・ビアンキーニ

ようこそ、Stella Biancaへ

 ある日の、よく晴れた昼間の幻想国。
 Stella Biancaに夫婦と子供のお客がやってきた。

「いらっしゃいませ!」

 店主モカ・ビアンキーニのハリのある声が店内に響き渡ったかと思うと、子供のほうがびっくりして母親の後ろに隠れる。
 脅かしてしまった事に気づいたモカは、カウンターを少し離れて子供へと小さく笑いかけて謝罪。お詫びに良い席へと案内するから、と親子連れをテーブル席へと導いた。

「さあ、ここだよ。外を見る時は靴を脱いでね」
「わ、わーー!! すごい、すごーい!」

 小さな子供でもくつろぎやすいソファに、ピカピカに磨かれたテーブル。
 テーブルの上に鎮座する小さな観葉植物が親子連れの来訪を喜ぶように、風でゆらりと葉を揺らしている。
 外の様子も一望できる素晴らしい席に案内され、子供は先程の大声による驚きも忘れてはしゃいでいた。

 そんな子供の様子を微笑ましくも眺めていたが、父親の方がメニューを片手にパラパラと品定めをしている。
 このお店は昼は喫茶店。なので、子供でも安心して食べられるようなメニューをいくつか探していた。

「ええと、じゃあ今注文しても大丈夫かな?」
「あ、はい。お伺いします」
「じゃあ、まずはー……」

 両親からいくつかの品を聞いて、伝票に書き込むモカ。間違いがないように注文の内容を復唱しつつ、自分がミスしないように字を書き連ねてゆく。
 そんな彼女の様子に子供は窓の外を楽しみながら、ちらちらと何をしているのかと視線を移したりしていた。
 視線に気づいたモカは子供が興味を持ってくれていると気づき、小さくウィンクをして子供に向けて一言。

「今からとびっきり美味しいご飯を作ってきてあげるから、期待して待っててね?」
「っ、ホント!?」
「だから、お父さんとお母さんの言うことを聞いて待っていられるかな?」
「うん!」

 子供はモカと約束! というように手を差し出して、指切りの構えをする。それに合わせてモカも小指を突き立てて、子供と指切りして約束をした。

 親子が頼んだのは子供用のオムライスと、親たちが食べるナポリタン。
 子供用のオムライスは少し甘めのケチャップを使用して、親が食べるナポリタンは大人の味なケチャップを使用して、それぞれ味の違いを際立たせた。

「おいしいね、お母さん!」
「うん、ホントねぇ。また来ても良さそう」
「お父さん、また来てもいい?」
「ああ、もちろん。皆でまた来ような!」

 美味しそうに食べる親子は瞬く間に食事を終えて、席を立ってお支払い。
 食べ終えた親子の会話に、モカは一言だけ彼らに添えた。

「ありがとうございました! またのお越しを!」

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