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幕間

ストーリーの一部のみを抽出して表示しています。

地上と微睡みの狭間で

関連キャラクター:トスト・クェント

ふわふわ、雲の上
 いつの間にか、雲の上を歩いていた。どうして雲から落ちないのかは分からないけれど、足が沈むことはないし、ふわふわとした綿の上を歩いているように思えてしまう。

 近くに瞬くのは、無数の星々。どれも柔らかな輝きを放っていて、何だか穏やかな気持ちになる。その一つに手を伸ばしたくなって、――ほんとうに、掴めてしまった。

 首を傾げつつ手のひらを開いてみると、そこにあったのは金平糖だった。星のきらめきをそのまま口に含んでみると、ころりと甘い味が広がる。

 周りをよく見渡してみると、月はクッキーで出来ていたし、足元の雲は綿あめでできている。
 どうやら自分は、おいしい世界に迷い込んでしまったらしい。

 もう少し、この甘い場所を散策してみよう。そう思いながらトストは、そっと足を踏み出した。
執筆:椿叶

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