幕間
ストーリーの一部のみを抽出して表示しています。
【幕間劇】
【幕間劇】
虚構と現実の間で生きる哀れで愚かな生命の話。
------ It was written in the stars. (そういう運命だったのさ)
関連キャラクター:Tricky・Stars
- A sweet dream.
- ――断片的なことば。
●-/-
甘く菓子で出来た家
たくさんの人々が住んでいた
飢えているけれども、それでも営みがあり幸せだ っ た はずだ
断定するには早い
赤子がうまれたとしらせがきた
よろこびをたたえるはずだった
裏切り者 怪物の笑顔
怪物はすべてを壊すわけではなく、ただ俺を追いかけた
にげて、にげて、にげて
汗をかいて
ころんだりもした(夢は残酷だ、走れども走れども、苦しみの波はとまらない)
怪物は 鬼は
人の、身体のようなものを、つぶして、それから(――黒く塗り潰されている)
……失わなければいけなかった。
烏は亡骸を食らい笑う
手を伸ばして抗って
やめろと懇願したとて
下卑た声で鳴きわらうのだ
「ならば代わりを差し出せ」
右目を一舐め、黒い嘴
生きたまま人の肉を食らうかいぶつ
虚が烏の奥で、笑っていた - 執筆:染