PandoraPartyProject

幕間

ストーリーの一部のみを抽出して表示しています。

怨めしき怪異譚

関連キャラクター:鹿王院 ミコト

朱い目
「こないださぁ、すげぇもん見ちゃったんだよね」
「お前がそういう時大体どうでもいいもんなんだよな」
「えっ、そうなの……? って、いやいや、違うってマジなんだって!」
「はいはい」
 親友二人はいつもの居酒屋で駄弁っていた。
 此処のポテト結構カリカリで美味いんだよな、とどうでもいい事を考えつつBはAの見せてきたスマホを覗き込む。

 黒髪の美しい女性が舞っている様な動画だった。服装がゲームのキャラクターの様な衣装なので何かの撮影だろうか。
「衣装の作りこみすげぇな……ってお前これ盗撮じゃねぇかよ。うわー見損なったわー」
「違うっての! 咄嗟にスマホ構えちゃったの!」
「それを盗撮って言うんだろ」
「う……後で消す……とにかく、今はこの人の腕見てくれよ!」
「腕ェ?」
 再度Bは画面の中の女性の腕を見た。
 目が描かれていた。
 一つだけではなく、無数に描かれた目だった。
「おー……確かに目がいっぱい描いてんな」
「ヤバくね……? なんかお化けかも……」
「お化けって……普通に衣装に合わせて描かれただけだろ」
 いいトシして盗撮の上にお化けだなんて。はぁとBは盛大に溜息を吐いて頭を抱えた。
 心なしか気分が悪くなってきたする、親友の噺に思いのほか疲れたらしい。
 ちょっとトイレとBは立ち上がる。
「お化けかなんだか知らねぇけど、ちゃんと消しとけよな」
「わかったよ……」
 Bの背中を見送った後でAは再度、画面を見た。
 やっぱり撮影か何かだったんだろうか。
「でも、どう見てもこの目……」

 ――こっちを見てる気がするんだけどなあ。

 そう呟いて、Aは削除ボタンをタップした。

 
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