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幕間

ストーリーの一部のみを抽出して表示しています。

紲家の日常

関連キャラクター:紲 董馬

馬虎
 覇竜。竜種が棲まう危険極まりない場所。
 その竜種から隠れるように住んでいるのが亜竜種である。そんな彼らが住む場所はフリアノンを始め、幾つか確認されている。
 そんな場所の一角に住居を構えている一族が紲家である。紲家が住んでいる一帯では紲家は有名なのだが、その辺りは置いておくとして。
 その紲家が1人、董馬は散歩をしていた。
 町を歩き、ふらっと店に立ち寄り、適当に買い物をしたりして。そんな風にぶらつき、その帰り道。
「ん、あれはーー」
 見慣れた赤いチャイナドレス。幼さの抜け切らない見慣れた顔。
「白虎お姉ちゃん!」
「あれ、董馬君?」
 白虎は紲家に養子としてきた過去がある。どうも孤児だったらしいが、詳しい事は知らないし聞こうとも思わない。
「今日も修行?」
「うん、まあね」
 白虎が汗まみれになっているが、これは彼女の日課である修行のせいだろう。
 修行、と言っても拳法もどきらしいが。独学で覚えたらしい。
「独学なんて聞こえのいいものじゃないよ。我流だから」
 どうやら見よう見まねとかではないらしい。
 だがしかし。先程から凄く気になるのが。
「ところで董馬君」
 彼女がウチのペットに向ける視線と似たものを感じる事。気の所為だろうか。
 そして残念そうに一言。
「董馬君、美味しくなさそう……」
「食べ物じゃないよ!?」
執筆:アルク

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