幕間
ストーリーの一部のみを抽出して表示しています。
きょうの( ‘ᾥ’ )
きょうの( ‘ᾥ’ )
関連キャラクター:リコリス・ウォルハント・ローア
- ( ‘ᾥ’ )(たぬしっぽをべしょべしょにしている顔)
- ●一応聞いてあげる
「リコリス? 何をしておるのだ?」
「たぬきの尻尾食べてる! おいしいよ!」
あむあむあむあむあむあむあむ。
汰磨羈がやさし~く聞いてあげている間もリコリスは彼女の尾をあむあむして、汰磨羈が毎日綺麗に整えている毛をべしょべしょにしている。
「たぬきじゃないわ! おいしいよ、じゃないわ!」
「こういうの、あれだよね。出汁が効いてるっていうんだよね!」
「御主失礼が過ぎるぞ!? 毎日風呂に浸かっておるわ!」
「ふぅん、これがたぬき味かぁ」
「ねこだが?」
「二本あるし、一本貰ってもいいよね?」
「よくないが? どうして他人の尻尾を食べるという発想に行き着くのだ……」
「そこに尻尾があったから!」
どうやら話は平行線。……平行線にすらなっていない。
汰磨羈の無事な方の尻尾はリコリスをペンペン叩いているが、リコリスは変わらずあむあむやっている。
――これでは埒が明かない!
そう思った汰磨羈は実力行使に出た!
ぽこん! (※注:たぬきっぽい音ではなく叩く音)
「あいたっ」
いきなり叩かれたリコリスは(自分のことを背が届きそうにもない棚の上に上げて)汰磨羈をキッと睨んだ。
「いきなり攻撃したらいけないんだよ! お師匠が言ってた!」
ドアを開ける時は踵でノックする(蹴破る)のが基本でマナーの世界に生きていそうな娘がそんなことを言う。
「先に食いついてきたのは御主だ」
「尻尾が落ちていたら食べていいんだよ! お師匠も言っ――」
――ってない、かもしれない。だって師匠の尻尾はもふもふだ。ガブッとしても怒られはしないだろうけれど。
しかし、ここで退くわけにはいかない。
「いいもん、もう手加減なんてしてあげないよ! ガブッと食べちゃうもんね!」
「痛っ!!?!」
……。 ……。
(#˙꒳˙) ( ‘ᾥ’#)
((꜆꜄꜆˙꒳˙)꜆꜄꜆ c˛c( ‘ᾥ’c˛c))
これが後に言う、『混沌わんぽこ合戦』の始まりであった――。
●ねえ知ってる?
喧嘩って同レベルの相手とじゃないと起きないそうだよ。
( ‘ᾥ’ )解せぬ。
(˙꒳˙)こちらのセリフだ。 - 執筆:壱花