PandoraPartyProject

幕間

ストーリーの一部のみを抽出して表示しています。

二人の話

関連キャラクター:九十九里 孝臥

待ち人現れずとも

「……孝、おい、孝」
「んん……」
 すぅ、すぅ、とテーブルに突っ伏して寝息をたてる孝臥。無防備な寝顔は弦月の瞳には愛らしく見え、何よりうっかり手を出してしまいそうになるから、たまらない。
 依頼で帰りが遅くなりそうだと伝えたにも関わらず限界まで粘っていたのだろう孝臥は、テーブルに二人分の晩御飯を用意していた。ギリギリまで温めていたのだろう、まだほんのり温かく、孝臥が限界まで耐えていたことを伺わせる。
(……ほんと、可愛いやつ)
 可愛くて、可愛くて仕方ない。
 にやける口元を抑えながら、弦月は孝臥を抱き抱えベッドへと寝かせ、残されていた料理をぺろりと平らげたのだった。
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