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幕間

ストーリーの一部のみを抽出して表示しています。

セララの幕間

関連キャラクター:セララ

ドーナツ屋訪問記・練達編
 練達。
 旅人(ウォーカー)が集まり、国家として成った国。
 この国の面白いところの一つとして文化がごった煮である事が挙げられるだろう。
 ファンタジー世界から来た者もいればSF世界から来た者もいる。そしてそれ以外の諸々の世界からも、である。
 自分のいた世界とは全く異なる世界から、もしくは似た世界(もちろん同じ世界から来た者もいる)から人が集まるのだ。
 その文化の違いのせいで衝突が起きる事もあるが、折り合いをつけながら生活をする。
 その過程でその文化が混ざる事も珍しくもない。
 農林・水産、建設、商業などの経済活動から教育、政治に至るまで。
 特に科学技術に関しては目を見張るものがあるが、その技術力は料理まわりも例外ではない。
 その技術力云々は今回は置いておくとして。
 その練達の一角。
 レンタルスペースにセララはやって来ていた。
 何をしているのかと言えば。
 パーティーの準備の仕上げである。
 大規模召喚から5年目を祝って、である。
 それならセララの領地のある幻想でやればいいのでは、という当然の疑問があるだろう。
 練達はセララにとっては幻想に次ぐ『縁』のある場所である。
 魔法少女セララの映画が上映が大人気になるぐらいには。
 そして知名度は上がり、セララの知り合いは増える。
 特にドーナツ屋。
 セララはどこのドーナツ屋へ行っても超常連なのである。
 ローレットの仕事でセララが稼いだお金の殆どが練達のドーナツ屋につぎ込まれたのでは、という噂が立つぐらいだ。
 噂の真偽は本人のみぞ知るところである。
 なのでセララがパーティーをしようかと考えている、なんて言えば準備があれよあれよと進んでしまったのである。
 何故だ。セララの人望によるものだ。
 そしてセララのやる準備はと言えば。
 買い出しである。しかもドーナツ。
 練達のドーナツ各お店がはタダで提供してくれた。しかも大量に。
 更に各国へドーナツを買いに行くのだ。
 ……こんなに沢山のドーナツ、どうやって処理すんの?他の料理だってあるのに。
 ちなみにどんなドーナツを買いに行くかと言えば。今までの訪問記で紹介したアレである。
 まだ紹介していない国に関してはこれからのお楽しみ!
 買い物が終わり、部屋へ戻れば準備がすっかり出来上がっていた。
 手伝ってくれた方々は解散し、帰路に就く。
 パーティーの開始までまだ少し時間がある。
 パーティーには友人達を呼んだ。
 皆、喜んでくれるだろうか。喜んでくれるといいな。
 胸の高鳴りを抑えつつ、皆が来るのを部屋で待つセララだった。
 ああ、全てが終わったら準備を手伝ってくれた人達にちゃんとお礼をしに行かなければ。
ーー早く皆来ないかな。
執筆:アルク

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