PandoraPartyProject

幕間

ストーリーの一部のみを抽出して表示しています。

セララの幕間

関連キャラクター:セララ

ドーナツ屋訪問記・海洋編
 静寂の海。
 かつては絶望の青と呼ばれ、この海を制覇しようとした数多もの冒険者を跳ね返してきた海。
 しかし、今ではローレットと海洋ーーネオ・フロンティア海洋王国により踏破された過去がある。
 この海でローレットも海洋も甚大なる被害が出た、というのは置いておいて。
 その海洋にセララはやって来ていた。
 例の如く、ドーナツが目的である。
 そのドーナツにありつく前に一仕事こなさなければならない。
 というのも。
 ドーナツの材料の生産地がモンスターに縄張りとして占領されているというのだ。
 しかもこのドーナツというのが、少し変わったドーナツらしい。
 なんでもこの海、海洋深層水から作られた塩が使われているのだとか。
 セララとしては到底放置できるものではない。
 困っている人を助けるというのもあるが、ドーナツが作れなくやも知れないというのは非常に困る。
 ローレットのイレギュラーズと共に海上へ。
 船上が慌ただしい。どうやら現れたらしい。
 巨大イカだ。
 ちなみにダイオウイカはその大きさで有名だが。
 ギネスに載っているサイズだと体長13mで触腕の大きさで8.7mもあるらしい。
 流石に今回の巨大イカはそこまで大きくはないが触腕の数がある為に手数が多い。
 すべての攻撃をかわし切れない。
 迅速に討伐するしかない。
 そして。

「ふう、皆お疲れ様!」
 お互い労いあうイレギュラーズ。
 この後はお待ちかねのドーナツである。
 勿論お店側からの奢りである。
「ドーナツ♪ドーナツ♪」
 ご機嫌なセララ。一仕事終えた後のドーナツは格別であろう。
 用意されたのはオールドファッション系のドーナツが3種類。
 塩を使っただけのプレーン。純粋に塩とドーナツの味が楽しめる一品である。
 塩とレモンのドーナツ。塩とレモンの酸味の組み合わせが癖になる一品。
 塩とキャラメルのドーナツ。しょっぱさがキャラメルの甘さを引き立てる一品。
 はっきり言って美味しい。
 食べたりない。
 他の人が食べているのを見るとうっかり涎が出そう。
 どうせなら他のドーナツも食べてみたい。
 我慢できなくなったセララは急いで買いに行くのだった。
執筆:アルク

PAGETOPPAGEBOTTOM