幕間

フルールにぱんつをはかせたい

もはや日常の一部になりつつある気がする光景: ●朝はだいたいこうなっていそう
「フルールちゃん！」
「いやー！　許してくださいルミエールおねーさーん！」

　ドタバタと賑やかな家の中で2つの声。かたや半泣きで逃げ回っているフルール、かたやぱんつを手に握りしめながら逃げ回るフルールを追いかけ回しているルミエール。本人たちは至って真面目な顔をしているのだが、その光景はどことなくシュールだ。

「もう、いつも言っているじゃない！　お出かけでスカートを履くならぱんつを履きなさい！」
「いやです、いやー！　なんか気持ち悪いー！」
「うっかり見えたらみんなびっくりするし、悪いこと考える人だっているのよ！」
「おねーさんと一緒だから大丈夫です！」
「それはもちろん、守るけど……！」

　ついうっかり、ルミエールが「悪いことを考える人」の対策（主に大鎌を振るってのアレコレ）について頭の中でシミュレートしている間に、フルールはぴょんと窓から文字通り飛び出した。
　
「先にお外、出てまーすっ！」
「あっ、窓から逃げたっ！　……ルクス！　フルールちゃんを捕まえて！　ルクスー！」; 執筆：和了