PandoraPartyProject

幕間

ストーリーの一部のみを抽出して表示しています。

スケさんぽ

関連キャラクター:ヴェルミリオ=スケルトン=ファロ

からんころんの珍道中

 ヴェルミリオは歩く。混沌の世界を、ぶらり、ぶらりと。
 彼が歩くのは幻想の国。人々の往来の中に楽しそうな声が響いて、ああ、今日も微笑ましいなと眺めている。

 そんな中で、ふわりと漂う甘さと香ばしさが入り混じった香り。
 何処からだろうと視線を巡らせてみれば、小さな露店で出来立てのプリンにカラメルをたっぷりと掛けている場面に遭遇した。
 思わずヴェルミリオは露店に近づいて、一通り商品に目を通すと露天商に声をかけてみる。

「おぉ……これはこれは。出来立てのプリンですかな?」
「はい、たった今出来たばかりなんですよ。おひとついかがです?」
「それではお一つ頂きましょう」

 出来立てのプリンを受け取って、そっと口に運ぶヴェルミリオ。
 固めに仕上がったプリン。なめらかな口溶けとふんわりとした卵と牛乳の素朴な甘さが口の中に広がる。
 たっぷりと掛けられたカラメルソースによってほろ苦さが付け加えられ、より深い味わいのプリンへと昇華していた。

 思わずこれにはヴェルミリオも舌鼓を打った。

「なんといってもこの、あとがけのカラメルソースが良い感じですぞ!」
「お気に召していただいたようでなによりです。ささ、もう一つどうですか?」
「うむ、いただきましょう!」

 こうして、ヴェルミリオのプリン道中が1つ出来上がった。

PAGETOPPAGEBOTTOM