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幕間

ストーリーの一部のみを抽出して表示しています。

メイメイと不思議いきもの図鑑

関連キャラクター:メイメイ・ルー

悪戯にゃんこ
「ほわぁ……!?」
 街角を歩いているメイメイの身体目掛けてそれは飛び込んできた。反射的に抱きとめたメイメイの腕の中にいたのは小柄な一匹の猫。白地に黒の斑点模様、黄色い瞳でじーっとメイメイを見上げている。
「ねこ、さん?」
 問いかけに、そうだと言わんばかりに猫耳がぱたりと揺れた。急になんで飛び込んできたのか、おろおろしていると……。
「こらー! この悪戯猫め!」
 大声を上げながらバタバタと駆け寄ってくる男性。服装からしてどこかのお店の人だろう。メイメイの腕の中で猫が身を固くする。
「あ、あの、ねこさん、どうしたんですか?」
「ああ、お嬢ちゃんが捕まえてくれたのか。何かされなかったか?」
 メイメイの疑問に彼女の心配をしながら彼は答えてくれた。
 どうやらメイメイの腕の中にいる猫は近所では悪戯猫として有名らしい。お店に忍び込んでは商品をめちゃくちゃにしたり食べ物をあさったり、大変困りものだそう。
 罪状を上げられるたびに硬くなっていき、聞きたくないとばかりに耳を寝かせた猫を見てメイメイはこう言ってみた。
「ねこさん、あの、わるいこと、だめ、ですよ?」
 だってこんなにふわふわでかわいいのだから。そんな気持ちを知ってから知らずか、猫はぴょいと腕から降りると男性に向けてにゃーと鳴いた。
執筆:心音マリ

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