イラストSS

　サンタのコスプレに身を包んだヴァレーリヤは目の前の豪邸を見て、まずはこの家に行きましょうと言い放った。
　同じくサンタのコスプレをしている秋奈は、サンタ稼業を手伝うつもりでいた秋奈は、こんな豪邸にサンタのプレゼントが必要なのかと疑問に思いつつもひとまずついていく。
　人気の少ない裏手からこっそりと侵入し、かと思えば倉庫や金庫を探し出して色々と物色していく。
「ほら秋奈、何をしていますの。警察が来る前に、さっさとプレゼントを現地調達しますわよ」
　一体何を、と思っていた秋奈だが、ヴァレーリヤにそう言われるとなるほどと宝飾品や調度品を袋の中へと詰め込んでいく。
　いいのかそれで。
「サンタさんなうだぜー！　ヴァレーリヤさん、サプライズもイイけどプレゼントをあげる前の仕事予告なやつするのもよくね！？」
「それも良いかも！　子供達にとって、刺激的な夜にしてあげたいですわねー！」
　秋奈の声に振り返ってみれば、プレゼント調達という名の強盗をしている犯行現場の様子が生配信されていた。しかしこうなればすぐに警察が来てしまうだろう。
　名残惜しくはあるが、捕まる前に脱出しなければ。重くなった袋を抱えて豪邸から出ると、サイレンの音を聞きながら二人はプレゼント配りへと向かうのであった。

　※SS担当者：東雲東