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ちょっとだけ憧れてた双子コーデ
ちょっとだけ憧れてた双子コーデ
イラストSS
雪が降る街中を二人の少女が寄り添い手を繋いで歩いていた。
吐き出した息は白いが、繋いだ手から互いの体温が伝わって少しも寒くなかった。
「エルス姉さん! お店の人驚いていたね!」
「ええ、そうね。私とシキのことを本当の双子だと思ったみたいね」
白と黒の対のコートワンピースを着て、互いの髪色のリボンで髪を結いあげていた。
服装も髪型もお揃いの、所謂『双子コーデ』の彼女らは機から見れば、本当の姉妹の様に見える。先ほどのブティックの店員も「美人姉妹でおでかけなんて素敵ですね!」と
笑顔をほころばせていた。
「次は何処に行こうかしら。シキ、行きたい場所はある?」
「どこでも! エルス姉さんと一緒ならどこだって楽しいよ!」
シキのアクアマリンの眼はいつに増して輝きを増しており、彼女の感情を表していた。
屈託のない笑みを此方に向けてくるシキにエルスは笑みを漏らす。
こうも真直ぐに慕われるとくすぐったいような感じもするが、エルスとてシキを本当の妹の様に可愛がっている。決して悪い気はしなかった。
あの方に向ける感情とは違うけれど、これもとても大切な感情であった。
血の繋がりはなくとも、シキとエルスは心で繋がった姉妹なのである。
※SS担当:白