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いいこわるいこ
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イラストSS
「アッシュちゃん、今日は楽しめましたか?」
「はい、とても」
「それなら良かったです。ヴユーもアッシュちゃんが来てくれてとっても喜んでいましたよ!」
二人で飾り付けたクリスマスツリーに用意した沢山のご飯。
二人と一羽のパーティは徹頭徹尾賑やかなまま夜を迎えたのだったっけ。
「でも、ヴユーさんは私に懐いてくれません……」
「まさか! アッシュちゃんにすっごく懐いていますよ。じゃないと乗っかったりしませんから」
「それは、そうかもしれません」
アイラが膝をぽんぽんと叩くものだから、ころんと寝転がる。姉のように甘えさせてくれるアイラについつい頼ってしまう。
躊躇いなくわき腹に乗ってきたアイラの使い魔のヴユーの温もりが心地よくて、瞼が自然と落ちてしまう。
「アイラさん」
「どうしましたか?」
「また来年も、一緒に……」
言い切る前に眠ってしまったアッシュ。無防備な寝顔はきっと弱さを見せられる相手であると信じてくれているからのものであろう。それがこんなにも嬉しいということが伝わっていればいいのだけれど。
「勿論です。一緒に過ごしましょうね、アッシュちゃん」
お腹がいっぱいで、部屋はあたたかくて、触れ合ったところもぽかぽかとしていて。
だから眠ってしまうのもきっと、仕方のないことなのだ。
※SS担当:染