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天目 錬のくらいによるおまけイラスト
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イラストSS
●星を掴む
「何だ、凡百。変な所で会ったものだな?」
天目錬がシュペルに出会ったのは彼の塔の上階。聖夜の空を臨む『屋上外』のような場所だった。
「この塔自体が妙な場所だろ」
「妙ではない。完璧にして至高と呼びたまえよ」
白い溜息を吐き出した錬はシュペルの言う『でたらめ』に心底感心しながらも、悔しさを感じずに居られない。
(出入りする度に形が変わる塔とかよ。
……そもそも『こんな場所』前回は無かったじゃねえか)
涼しい顔をしたまま平気でそんな奇跡を創ってみせる。
シュペルという男は錬が混沌で出会った目標であった。
或る種の憧れと言ってもいい。職人(クリエイター)としての気質を強く持つ錬にとって彼は絶対的な存在だった。
「で、どうしてこんな場所に居るんだ」
「……一本取った心算だな?」
意地悪く錬は笑った。
シュペルがローレットのイレギュラーズ――それも妙齢の美人に追いかけ回されている事は知っている。その顛末は兎も角、ここに居るのは一時的な戦略的撤退か何かだと考えている。
「俺は負けねえよ」
錬の言葉はシュペルと自分の両方に向いていた。
「今の騒ぎもすぐに終わらせて追い付いてやるからな、待ってろよ!」
力強い宣言は想いを形に変え得る万能の魔法のようだった。
だからだろうか?
「――は。凡百が小生の域まで至ると?」
鼻で笑ったシュペルは幾分か上機嫌に愉し気で。
「幾星霜が必要なのやら――」
※SS担当:YAMIDEITEI