イラスト詳細
from2022.
from2022.
イラストSS
(あの子たちへのプレゼントよし、お兄様へのプレゼントよし。
それから、彼へのプレゼントも……うん、よし)
今日はシャイネンナハト。いくつか買い物をするためにデパートに行ったけど、まさか自分のものまで買うことになろうとは思ってもいなかった。
けれど普段頑張っている自分のご褒美にちょっぴりはしゃいだって、今日くらいは許される気もするのだ。
沢山持った紙袋の重みは幸せの重みとも呼ぶべきか。ありがたいものだ。きっと過去の私に言っても驚かれること間違いない。というか信じて貰えるとも思えない。
「さて……どうしたものでしょうか」
隠しきれない量だ。最初は鞄にしまえる程度の量にしようと思っていたのに、気付けばしっかり紙袋まで貰ってしまった。もう言い訳のしようがないレベルで、思わず苦笑が浮かんだ。
そうこう考えているうちに気が付けば自宅の扉の前まで辿り着いてしまった。鍵を出そうか悩んだけれど、今日は甘えてみることにした。プレゼントを落とさないようにする方が優先だ。折角ラッピングしてもらったのだからどうせなら綺麗なままで渡したい。
「もしもし。ごめんなさい、鍵を開けてもらえますか」
インターホンを押して。それから、開いた扉の先にいる家族へと微笑んだ。
「ただいま帰りました」
※SS担当:染