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炬燵狐は動かない/橘知怜IL
炬燵狐は動かない/橘知怜IL
イラストSS
豊穣のとある座敷。こたつに入りとろけているのはそう狐である。
宵暁月は座布団を枕にのびーっと寝転がっている。星月夜は頬がぷにっと変形するまでこたつ机にくっ付けて、九尾をゆらゆら揺らしている。
ちなみにみかんとせんべいは宵暁月が用意した。
「はー……ぬくいぬくい……。外はめっちゃ寒いからのぅ……。冬はこれに限るのじゃ」
年寄りじみた事を言うのは宵暁月。寝返りを打ち、体の上下を時々ひっくり返している。
「はぁ……これはいかんのう。出られなくなってしまうのだ……」
と言いながらばきばきとせんべいをむさぼる星月夜。
「わしはいつからここに……はっ、わしがこたつでじゃった……?」
ぽかぽかのこたつでいい感じに頭が茹だっているようである。
「ツキちゃんしぶーいお茶が飲みたくないかのう?」
と宵暁月。星月夜はぐにゃーとなりながら
「わしはこたつにくっ付いて動けぬのじゃー……」
「仕方ないのじゃ。どっこいしょ。うわ廊下寒いのじゃ!!」
「ふすまも早う閉めるのじゃ! 冷気が寒い!」
秒でこたつにくっ付き戻る二人。
こんなではあるが二人は神霊。この先起こるであろう混沌の動乱も察知してはいるが
「今日はオフじゃ」
「明日からがんばるのじゃ〜」
※SS担当:7号