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アーマデル・アル・アマルのうみちょすによる関係者2人+PCピンナップクリスマス2023
アーマデル・アル・アマルのうみちょすによる関係者2人+PCピンナップクリスマス2023
イラストSS
練達に再現性都市は複数あれど、此処ほど複雑である意味有名な所は無かろう。
それが此処、再現性九龍城。伝説の再現都市。
様々な店や屋台が並ぶ中で比較的ネオン看板の飲み屋が多い一角は珍しく空に面している。
単純に輝きという意味では、再現性九龍城に叶う場所はなく。
しかしてそれをうっとりするほど綺麗と言えるか、ギラギラと喧しいとするかは個人の感性に依るか。
果たしてアーマデルはいずれなのか、色数豊かなネオン看板を見上げる。
ふと、頬に触れる冷気がある。雪だ。最後は言葉になった。
「どうする、景気の良い降り方だが。どこか中に入…別に気遣わなくて良い。触るな」
アーマデルは些か乱暴な手つきで冬夜の裔の頭と肩に積もった雪を払い、フードを被せた。
ひとり、他人のベランダに置かれたアレな植木鉢を眺めていたイシュミルがその声に振り返るものの、言葉は発しなかった。発しないが、表情が物語る。
ーー素直じゃないね。
「そろそろご飯にしませんか、お腹空きました」
「そうだな」
「おい、俺は良いと……!」
わざとらしく声を掛けたイシュミルに促される形で三人は目の前の中華飯店へ駆け込むのだった。
※SS担当:桜蝶京嵐