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かわいらしくてきらきらの
かわいらしくてきらきらの
イラストSS
アクセサリーは以前にちらほら買ってみたりはした。けれど戦っていたりのんびり昼寝をしたらひょいとどこかへ飛んでいってなくなってしまう。
嫌いではない。嫌いではないのだけれど。自分がつけるよりも相応しい人がいるんじゃないか、なんて頭をよぎったりなんかもしてしまって。
結局何かを好んで買うこともないまま、今に至っているのである。
「シキ、今いいかしら?」
「うん? なぁに?」
「これなんか、貴方に似合うと思うのだけれど」
「ええ?! こ、こんなにかわいらしくて、きらきらの……?」
「ええ。もしかしてこういったデザインは苦手だったかしら」
「いや、そうじゃないんだけどぉ……こういうのは、エルス姉さんの方が似合うよ」
シキが困ったように頬を掻くその仕草は、嘗ての自分を見ているようで。だから。
「……解ったわ。これ、私からシキにプレゼントさせてもらうわね」
「え、ええ、どうして!?」
「だって私の妹に似合うと思ったのだもの」
得意げに笑う。……その姿が、何よりも眩しい。
断れるはずもない。解っていて押してくるのだから、ずるい姉さんだ。
「う、うー……ありがと、エルス姉さん」
「良い子ね。なにか悩んだら、このネックレスを私だと思ってね」
――首元に煌めくのは、また増えた宝物。
※SS担当者:染