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アーリア・スピリッツのくらいによる2人ピンナップクリスマス2022
アーリア・スピリッツのくらいによる2人ピンナップクリスマス2022
イラストSS
一般的には真夜中と呼ばれる時間にミディーセラは目を覚ました。自分の腕の中ではラベンダー色の髪が揺れて、規則正しい寝息が聞こえている。その寝息を立てている張本人であるアーリアは、ミディーセラの薄い胸板へ頬を寄せていた。窓から差し込む月灯りに照らされた長い睫毛が、彼女のまろやかな頬に影を落としている。
酒精と月の魔女、などど称される美貌と怪しい大人の女性の魅力に満ち溢れているアーリアだが大好きな”みでぃーくん”にだけは、少女の様なあどけなさを見せる。そのことを知っているのは当然”みでぃーくん”だけだが。
「ん……」
起こしてしまっただろうかとミディーセラがそっとその顔を覗き込めば、一瞬眉間に皺を寄せたが、すぐにすやすやと寝息を立て始めた。その寝顔を愛おしそうに見つめて、ミディーセラは僅かに彼女を抱きしめる腕に力を込めた。
本当は自分を置いて、夢の世界へ行ってしまうことだって面白くない。ただ彼女の眠りを妨げてまで自分を見てほしいなんて言う程子どもでもない。
「おやすみなさい、アーリアさん」
我儘の代わりに、いつもより少し低い僅かに掠れた声で囁いて、腕の中の眠れる美女へキスを一つ。
※SS担当者:白