イラストSS

●I would rather be rich affluent & greedy and go to hell when I DIE, than live in poverty on this earth.
　金はあるに越した事は無い。
　女も『そう云った関係』を多く作っておいた方が暇も孤独も感じずに済む。最も、刺されでもしない様に等しく愛で、愛着だとか執着の類をチラつかせるのが肝心ってモンよ。然し其れに嘘偽りは抜きだ。まあ、嘘を吐く程に器用に出来ちゃいないし、元より一度寝たら簡単に切り捨てる様な真似はしないってのが信条でね。
　好みの女は歳上で包容力とかあっちゃうタイプ。程々に慎ましくて、程々にエロいの。最初っから全てをおっ広げているよりは程々に着込んでいる方が尚の事良い。其奴は男側の『脱がす楽しみ』を理解してる上質な女だからよ。
　忠順なのも悪くは無ェが、欲深くてお強請り上手なのは最高だ。
　そう、例えば――……

　緑かげろふ生温い皮膚の上を、血の様に紅く其れなりの価値のある葡萄酒が伝う。女の服はしとどに濡れ、冷たさに身を曲ねり乍らも豊かな両の乳房を合わせ溜まりを造れば、火照った頬にトロリと蕩けた笑顔で誘った。
　胸元へ舌を這わせ、ピザとチキンを貪り、贅の限りを尽くす。鎖骨やら首筋までを舐め上げれば心地良い塩気を感じて、付き合いたてのウブなカップルの様に一度笑い合ってから、慌ただしく服を脱がしあい乱れた寝台の敷布の上に飛び込んだ。
「あっしの所に来たって事は甘えたいので？」
「判ってンじゃねェの」
「ふふ、おいでやす」

　――暗転。

　と、こう云った具合だ。なァ、イイ女だろ？
　甘ったるい嬌声は強欲で特別なディナーのデザートに最適よ。
　以上が俺ことキドー・ルンペルシュティルツ社長様直伝のありがたーい聖夜の過ごし方口座ってワケ。
　はいはい、ご静聴感謝感謝。

　※SS担当者：しらね葵