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天目 錬の蒼那によるおまけイラスト
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職人サンタのプレゼント
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シャイネンナハト当日。
昼間、幻想のとある孤児院ではささやかなパーティーが催されていた。
「それそれっ!」
いつものように孤児院を訪れていたスミレ・ブルンスト。
シャイネンナハトとあって、黒いドレスを纏う彼女は気品を感じさせる舞いを披露する。
「「わああ……」」
幻想貴族の令嬢であるスミレは社交界でも絶賛される程の実力。
子供達はそんな彼女の舞いにただただ見惚れるばかり。
一通り、スミレが舞い終えたのを見計らう様に、孤児院の扉を開いたのは、サンタ服着用、片目を黒い前髪で隠した天目 錬(p3p008364)だ。
「さぁ、職人サンタからのプレゼントだ!」
錬は孤児院の外に、自身の身長を越すほどにまで積み上げたプレゼントボックスの山を見せつける。
「「「わーっ!」」」
子供達はキラキラと目を輝かせ、我先にとそれらの箱を手に取り始める。
それを見たスミレが錬に詰め寄って。
「流石に多すぎですよっ」
スミレとしては、子供達の為にならないと言いたかったのだが、錬は違う方に解釈する。
「なに、値段は気にするな! 全部俺の手作りだからな」
鍛冶屋兼陰陽師である錬だが、生産技能全般を修めた万能職人にして、アーティファクトクリエイター。
職人である彼は血が騒いで仕方なかったと、山の様な量のプレゼントを自作したのだ。
「やりすぎですよ!?」
「はっはっは。ほらスミレにもプレゼントだ」
腹を立てて怒るスミレに、錬が差し出したのは小さな箱。
そっとスミレが開くと、そこにはアイオライト……菫青石の髪飾りが。
「もう、これでは怒るに怒れなくなったじゃないですか……」
そんな2人のやりとりを、プレゼントボックスを抱えた子供達がニコニコしながら見つめていたのだった。
※SS担当者:なちゅい