イラストSS

　嫌な予感はしていた。
　焔が満面の笑みで勝手に依頼書を持ってきた時から。
　とっても嫌な予感はしていた。
　彼女の口から『夜妖』というワードが出てきた時から。
　確信に変わった。
「これを着てイベントの司会をしてくれていた女性が襲われて……！」
　とやーーけにフリッフリのサンタ風ゴスロリ衣装（ミニスカだし何故かリアだけガーターベルト）を渡された時から。
「焔ァ……！」
「ち、違うんだよリアちゃん！　イベントのお手伝いとかちょっと楽しそうだなって思って！」
　リアはブチギレていた。
　般若が仏に見えるんじゃないかってくらいの形相でブチギレていた。握りしめたマイクからミシィ……と可哀想な音が鳴ってもリアはバチクソブチギレていた。

「ほ、ほら！　皆見てるよリアちゃん！　スマイルスマイル！」
　わたわたと焔が必死に弁明を述べるも火に油どころかリアにガソリンぶちまけ大爆発。
　シャイネンナハトでなければきっと、惨劇が起きてSNSアプリでトレンド入り不可避。投稿主へ報道陣が取材を申し込んでいたに違いない。それくらいリアはバチクソブチギレていた。

「焔ァ……！　てめぇこれが終わったら覚えてろよぉ……！！」
「あわわわわわ……」

　※SS担当者：白