イラスト詳細
2022-3 Lovers
2022-3 Lovers
イラストSS
深夜も深夜、イルミネーションも数えるほどになった頃。本を読んで、カードゲームで遊んで、話もいっぱいして。しかしまだ夜の明ける気配はなく、外は静謐に包まれていた。
とん、と御天道・タント(p3p006204)の肩が寄ってきて、ジェック・アーロン(p3p004755)は視線を向ける。ジェックの視界からタントの表情は読めない。
「タント? 眠くなった?」
料理も食べ終わってしまったし、ケーキも食べた。また後で残りのケーキを食べるだろうけど、時間帯を考えれば睡魔がやってきていても仕方がない。
「いいえ? だって徹夜パーティですもの」
耳元をタントの言葉がくすぐる。次の瞬間、寄りかかっていたタントの肩に力がこもる。
それは強いと言うほどではなかったが、不意の力にジェックはソファへ倒れ込んだ。
目をぱちぱちと瞬かせていれば、視界をタントのふわふわな金髪がカーテンのように覆う。
「でも、眠くなってしまうかもしれませんわ。ジェック様、眠らないように見ていてくださる?」
タントの瞳に、キャンドルの光が映って揺らめいている。綺麗だ、なんて思っている間にその瞳との距離が近づいた。
――恋人たちの夜は、まだ長い。
※SS担当者:愁