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2022-2 Fetch
2022-2 Fetch
イラストSS
ほんの少しだけ、イルミネーションも減っただろうか?
ジェック・アーロン(p3p004755)は窓の外をそっと見てそう思う。ああけれど、常日頃を思えばまだまだ起きている方だろう。
大分夜も更けてきたころであるが、まだ眠くはない。けれどジェックも御天道・タント(p3p006204)も多少は腹が満たされたところで、しかしまだ料理は残っているしケーキだって食べていない。
腹ごなしではないが、多少の休憩も必要だ。夜はまだまだ長いのだから。
「ね、ね、ジェック様! シャイネンナハトの夜ですもの、あの絵本にしましょう!」
「いいね。他には読みたいのある?」
時間はたっぷりあるのだから、全部持ってきてしまえばいい。そういえばタントは至極真面目な顔をして悩み始めて、それがとても可愛らしいものだから、ジェックは思わず笑みをこぼしてしまう。
「ゆっくりでいいよ」
選んだ本を読んだら、また少し料理を食べて。ケーキを食べる前にも休憩をはさんだ方がいいかもしれない。お喋りしてもいいし、何かで遊んでもいい。
タントの読みたい本を聞いたジェックはソファから腰を上げる。キャンドルの光がその動きに合わせて、ゆらゆらと炎を揺らす。
――また一つ。世界が眠りに近づくように、イルミネーションの光が消えた。
※SS担当者:愁