イラストSS

　――大丈夫大丈夫！　拙者の言うことに間違いはないですよ！　大丈夫！　リア殿ならば似合います！
　どうしてこんなことになってしまったのか――自分は、清く正しい修道女ではなかったのか――どうしてといえばリアの脳裏にはぐっと親指を立てる某宇宙忍者の顔が浮かんでくるが、それにしたって……。

「第一、黒ビキニサンタって何なのよ。馬鹿じゃないの？　この寒い中、こんな格好で出歩いたら風邪引くわ」
　でもあのお方は喜ぶんじゃないですか。
「はあ！？　そそそそそそそんなわけ……」
　脳裏に浮かんだ光景を必死になって否定する。
　リアさん、と困ったように笑うあの人の顔が浮かんでなんていない。リアさん、その格好はよくお似合いですが、風邪をひかれますよなんて優しくマントをいやいやそれはない。否定はしたものの頬は羞恥に染まる。
　それはだめだ。やめておこう。

　こうやってポーズをとって、Give Meなんて感じで、こうです！　といった冗談を真に受けたわけでもない。
（ない……）
　ないのではあるが、万が一のために練習をしてもいいのではないか……？
　いいのではないですか……？　リア殿？
「やらないって言ってるじゃない」


　※SS担当者：布川