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イラスト詳細

夢見 ルル家のひゅのによる2人ピンナップクリスマス2021

作者 ひゅの
人物 夢見 ルル家
リーゼロッテ・アーベントロート
イラスト種別 2人ピンナップクリスマス2021(サイズアップ)
納品日 2021年12月24日

5  

イラストSS

●特別ですわよ!
 ――ねぇねぇ、リズちゃん!
   拙者もたまにはリードされたいのです!

 ルル家のそんな一言から始まった今夜の舞踏会は何時もと全く毛色の違うものとなっていた。何せ相手は『世界で一番お姫様』。幻想の至宝、至高の蒼薔薇とまで称されたリーゼロッテ・アーベントロート。そんな彼女が黒の燕尾服を身に纏い、赤いドレス姿のルル家の手を取って見事なリードを取っていた。
「ルル家さんじゃなかったら、苛めてしまう所ですよ?」
「えへへ、特別扱いですか!」
「ええ、特別扱いです」
 望むか望まないかという点は別にしても、何か悪いものを食べたに違いないレジーナならさぞかし苛められるだろうし、大の男が言ったら引かれる事は間違いない。
(役得だ!)
 そういう意味で『許されてしまいそうな』ルル家は、成る程。特別に違いなかっただろう。
「壁の花をずっと長く。その後は……去年のルル家さんも含め、良くエスコートされましたけど」
「けど?」
「たまには『する』のも面白いかも知れませんわね」
「……おお……」
 圧倒的な美貌というものはどういう格好をしても生かされるものだとルル家は思った。男装をするリーゼロッテはそれはそれで恐ろしく整っており、大分男らしくなってきたとはいえ、たくましいよりは美しい顔立ちの『想い人』の何年か前を思い出させるものだった。
「……」
「……………」
「あいた!?」
「リズちゃん?」と上目遣いをしたルル家にリーゼロッテは華やかに笑う。
「浮気は、無しで」

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