イラスト詳細
鹿王院 ミコトのsimaによるシングルピンナップクリスマス2021
鹿王院 ミコトのsimaによるシングルピンナップクリスマス2021
イラストSS
●
「……お祖母様、如何に見た目が童女と変わらぬにしても、嗜好までそう在る必要はないものかと」
やかましいわい、とミコトは吠えた。
「え、ババアまだ食うのかよ。こっちが日頃食い過ぎたら牛になるだのなんだの言ってるくせに」
今日は特別なんじゃ、とミコトはそっぽを向いた。
――時期はシャイネン・ナハトの夜。町を練り歩き、買い漁ったお菓子を延々頬張っては満面の笑みを浮かべている彼女の姿が。
「うむ、異世界の食べ物が儂の口に合うものかと案じては居ったが、これは中々……!」
イベント時によく販売されている期間限定のスイーツを食べるミコトは、傍から見れば正しくお菓子の魅力に取りつかれた子供そのものであった。
元の世界では一族の姫であったという立場もあって、私生活の所々(無論、食生活も含めて)を制限されていた彼女であるが、この世界ではそれを気にする必要も無いというのは全くの僥倖であった。
「さあて、次は何を食すかのう! まだまだ気になるものは沢山あるのじゃ!」
……喜色満面と言った様子のミコトではあるが、快楽に対する対価は時を経て必ず訪れるものである。
具体的には、身長据え置きで大幅に増加した体重となって。
※SS担当者:田辺正彦