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仙狸厄狩 汰磨羈の薬師りぃとによるシングルピンナップクリスマス2021
仙狸厄狩 汰磨羈の薬師りぃとによるシングルピンナップクリスマス2021
イラストSS
「たまきちまつりじゃあああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
額に『たま♥きち』と書かれたハチマキを締め同じ文字の書かれたハッピを着用した男が胸を反らして叫べば、その後ろに並んだ男達が一斉に雄叫びをあげた。
中には狸スーツを着た者までいる。
彼らの夢はただ一つ。
年に一度の謝意年那覇徒(誤変換したけど治さないでおく)に仙狸厄狩 汰磨羈がセクシーサンタクロビキニで布団に寝転び眼にハートを浮かべてこちらを見上げることである。
そのためならば年中無休で働くしサビ残パワハラなんのその、年に一度のチャンスに賭けて、魂が許されるその日のために生きられる。
「セクシー!」
「「たま♥きち!」」
「ラブリー!」
「「たま♥きち!」」
男達の一糸乱れぬダンスは両手に持ったたいまつの線となって夜の闇を照らし、アーチ状にかかった橋の上に集合した彼らの威勢は天満で照らすかのごとくだ。
彼らの叫びと踊りは祈りに似て、彼らの掲げる夢は神に似ていた。
そして、だからだろう。
「……なんだ、あれ」
意味も分からず通りかかったセクシーサンタクロビキニ姿の汰磨羈がフライドチキンいっぱいのバケツを小脇に抱えて橋へさしかかった途端、彼らの夢は爆発した。
絶句。そして狂気。男達は『バンザーイ!』と叫び一斉に冬の川へと飛び込んでいく。
「うわあああ何やってるんだお前等!?」
汰磨羈の叫びは夜空に響いたが、それ以上に男たちの心は昇華されていた。
これで今年も生きていける。川へ仰向けに浮かんだ男は、そう呟いた。
担当GM:黒筆墨汁