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霧小町 まろうのゆりちかおによるシングルピンナップクリスマス2021
霧小町 まろうのゆりちかおによるシングルピンナップクリスマス2021
イラストSS
輝かんばかりの夜に、愛おしいあのひとに逢うと指先を絡め合わせて――
雪化粧の穏やかな一日を共に過ごすならばお洒落をしたい。乙女心に胸は躍って。
淡く色づくエメラルドには少しばかりの期待が輝いた。桃色のランジェリー姿の儘で鏡の前に立って深く息を吐く。
緊張に、指先がぴくりと動いた。
黒い大人びたワンピースか、それともガーリーな桃色のワンピース?
ボーイッシュなものもいいけれど。折角の記念の一日だから大人びたものが屹度、良い。
――ああ、どうしましょう…きっとQZさまは、どの服を着ても褒めてくださいます。
でも、やっぱり。誰より大好きな人と、美しく格好良いあの人と、並ぶのに、できるだけ素敵な自分でありたいのです……。
どうしましょう、神様!
願うように唇に音を乗せ、まろうはデートへ向けての期待と高揚に心躍らせながらひとりだけのファッションショーを始める。
この時間も、しあわせで。
ねえ、神様! 愛しいあのひとの眸に映る私は今までで一番可愛くあるように、どうかご加護をくださいな。
*SS担当:日下部あやめ