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レイチェル=ヨハンナ=ベルンシュタインの冬在によるおまけイラスト
レイチェル=ヨハンナ=ベルンシュタインの冬在によるおまけイラスト
イラストSS
何度この夢を見るのだろう。
忘れる事は許されないのだと魂に刻まれている情景。
愛する人を失う怖さは、身を裂くほどの痛みで。
何れだけ願ったとしても、魂が同じだと告げているのだとしても。
それを違うのだと否定したくなってしまう。
私達は造られた存在。
血を介して紡がれる反魂の印。
世界がそれを望んで、生まれて来た人形だ。
貴女は医者として、反英雄として。
箱庭の管理人としてこの路を歩んできた。
仕組まれた戦いを、貴女は死に物狂いで駆けずり回り、生き抜いた。
その度に私は歓喜と安堵に包まれた。
道筋通りで良かった。貴女が生きていてくれてよかったって。
ねえ、ヨハンナ。
今でも鮮明に思い出せるわ。
貴女と過ごした日々は、本当に欠け替えの無いものだった。
たとえ其れまでが存在しない記憶なのだとしても。
私と貴女が過ごした思い出は本物だから。
管理人として生きて行く長い時間の中で、貴女との思い出は短い間になるのかもしれない。
貴女は箱庭で踊る人形。定めに従って運命を導かれた、哀れな存在。
それでも、私は貴女を愛していた。いいえ、今でも愛している。
魂の片割れ。愛しい、私の半身(ヨハンナ)――
*SS担当:もみじ