イラスト詳細
聖夜にお礼を
作者 | 黒猫 |
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人物 | ブレンダ・スカーレット・アレクサンデル |
イラスト種別 | 関係者1人+PCピンナップクリスマス2021(サイズアップ) |
登録されているアルバム | |
納品日 | 2021年12月24日 |
イラストSS
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「ちょっと待って」
ブレンダ・スカーレット・アレクサンデル(p3p008017)は街路樹を飾るイルミネーションの下で手帳を広げると、ショップの場所を確認した。
ネオン・ペルクナスが横から覗き込む。
「あの店じゃないですか?」
「あ、本当だ」
二人で笑って、腕を組んだ。
わざと雪を蹴り上げてふざけ合いながら店に入る。
まだそう遅い時間ではない。
店内にはプレゼント用のアクセサリーを買いに来ている若い男性やカップルの姿が、それなりに見られた。
ネオンがこそこそと小声で耳打ちする。
(「――って、この男の人、ちょっとプレゼントを用意するのが遅すぎると思いませんか、ブレンダさん?」)
(「しー。聞こえるよ。そういう私たちだって今プレゼントを買いに来てるんだから」)
そうでした、とネオン。
件の男性とショーケース越しに視線が合って、頭を下げながら苦笑いする。
二人は別のショーケースを見に行った。
「このネックレスとか可愛くないですか! ブレンダさん」
「こっちのイヤリングもいいんじゃないか?」
何を送れば喜んでもらえるかを考えながらプレゼントを選ぶという行為が、宝探しをしているようでわくわくする。
「素敵ですね。いいな、これ」
ネオンはブレンダが手渡したイヤリングを耳に当てて鏡を覗きこんだ。
「似合ってるじゃないか」
「そんなことを言われたら欲しくなっちゃいます。ところで、誰に送るプレゼントなんですか?」
「あきれた。気づいてないのか」
「……と、いうと。え、まさか?」
「そう、そのまさかだよ」
ネオンの喜びに満ちた笑顔が、ブレンダにとって何よりのプレゼントとなった。
※SS担当者:そうすけ