イラストSS

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　輝かんばかりのこの夜に。
　シャイネン・ナハトのきらびやかな幻想の街を飼い犬のインベルと共に巡るのはブレンダ・スカーレット・アレクサンデル（p3p008017）である。そんな彼女はどうやら『今夜』の買い出しの帰り道のようだった。
「ちょっと買い過ぎたか……？　まぁでも折角の特別な夜だし……良い、よな？」
　普段騎士として気を張ってばかりの彼女とて、家で待っている『彼』の事を思うと口元も緩んでしまうというものだろう。そんな彼女の姿はいつもの凛々しい騎士の皮を脱ぎきり、愛する者を純に思う乙女のようだった。そんなご主人様を見てインペルはまるで嬉しそうにその周りを駆け回る。
「……インペルも今夜がシャイネン・ナハトがだってわかるのか……？　……なんてな」
　そんなわけ無いか……とブレンダは可笑しそうに笑いながら、そっとインペルの頭を優しく撫でる。その優しい手にインペルも人懐っこそうに擦り寄った。
「さ、早く帰らないとな！」
　帰ったらきっと温かく迎えてくれるだろうとガラにもなく妄想して、ブレンダはまた口元が緩んでしまう。
　掴み取った幸せを噛みしめるように実感する。例えこの先何があろうとも、この幸せの為なら何だって乗り越える事が出来ると自分を信じている。
　それぐらい彼女の中で強い幸福感が溢れていた。


　※SS担当者：月熾