イラスト詳細
ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤのマヨによるおまけイラスト
ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤのマヨによるおまけイラスト
イラストSS
スチールグラードの中央に位置するレストランは、鉄帝らしさとは真逆の小洒落た雰囲気で――その窓際から、楽しげな笑い声が二つ。
「振り返れば、今年も沢山色々なことがありましたね」
宵闇の如き黒のドレスを脱ぎ捨て、晴天の空の如き蒼いドレスを纏うマグタレーナはグラスに残るワインを飲み干し想いを馳せる。
「えぇ、夏には海洋でマグタレーナに助けてもらって――本当に、命の恩人ですわ!」
傍らのヴァレーリヤも、白き司祭の服ではなくマグタレーナと揃いの紅いドレスを纏いからからと笑っている。
「海に、探偵のお手伝いに――本当に、色々」
指折り数えれば、両手では数え切れなくて。そんな楽しい時間をくれた親愛なる友人にと、マグタレーナはそっと包をテーブルへと乗せる。
「これは、私からの気持ちです。あまり出回らない、貴重なお酒だと聞いて――貴女に、と」
傍らのヴァレーリヤを見ることは叶わぬが――その顔は、ぱぁと華やいで。
「やったー、ありがとうマグタレーナ!
プレゼントもそうだけれど、私のために選んでくれたその気持ちが嬉しいですわー!」
勢い良く飛び着いたヴァレーリヤを受け止めるマグタレーナの口元は、幸せそうに緩んでいた。
※SS担当者:飯酒盃おさけ