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クシィの萬吉による2人ピンナップクリスマス2021
クシィの萬吉による2人ピンナップクリスマス2021
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頭上で破壊音が響いた。シャイネンナハトに似つかわしくない音である。ぱらりと小さな破片が肩に落ちて、さらに地面へ滑り落ちた。
いや、そんなことは全てどうでも良いのだ。というかそれどころじゃないよこんなの!!
(どうしよう近い近いえっコルボ近いよどうしよううあああああ!?!?)
息がかかりそうなほどに近いコルボとの距離にクシィ(p3x000244)の心音が早まる。ゲームだって言うのにこんなところまで忠実なのか。
「おい」
「はひっ」
上から降って来た声に肩を跳ねさせるクシィ。その様にコルボが一瞬にんまりと笑っていたのだが、目も合わせられない彼女は不幸な事に気付かない。
「俺の居場所を特定するたァやるじゃねェか。どこで知った?」
「ええと、そのぉ……」
裏の情報屋を辿りに辿って知ったなんて言えるか!!
「……乙女の、勘?」
「へェ」
あ、ダメだこれ。クシィは降って来た声に見え透いた嘘であったことを知る。嗚呼、でもストーカー紛いなことをしていたなんて言えない。絶対に。
「――まァ、勘で近づいた割に声はかけられなかったみてェだが?」
「み、見てたのかよ!」
思わず食って掛かるように見上げてしまったが、不敵な笑みにまたときめいてしまう。嗚呼、こんな時まで格好良いなんて卑怯な。
「てめェの持ってる酒、折角だから飲ませろよ。あそこの酒場でどうだ?」
顎で近くの酒場を指し示すコルボ。クシィにとって、断る言い訳など必要ではなかった。
――To be continued.
※SS担当者:愁