イラストSS

　R.O.Oでのハウジングを終えた譛晏?芽!動の傍でヴィオラは料理の指南を行って居た。
　手際よくビーフシチューを作るヴィオラがちらちらと譛晏?芽!動の手許を見詰めるが……。
　不慣れな譛晏?芽!動のボウルはメレンゲを作る前にクリームが消え去っていく気がしている。勢い良くがちゃがちゃと掻き混ぜれば、その勢いの所為だろうかクリーム達は飛び散っている。
「あはは、どんどんクリームが少なくなっていく……」
「あ？　……あ〝ｧ！？　書かれてる通りにやってるのにどうして……！！」
　ヴィオラに言われて始めてクリームが飛び散っていることに気付いた譛晏?芽!動は衝撃を覚えて目を見開いた。
　彼女の作るビーフシチューは滞りなく完成するだろうが譛晏?芽!動の作るメレンゲは量が足りない可能性さえある。
　苦難のメレンゲ作りに苦しむ譛晏?芽!動へと「大丈夫だよ。落ち着いてやればちゃんと出来る筈」とヴィオラは励ますように声を掛けた。
　シャイネンナハトのディナーの準備はまだまだ続く。R.O.Oの中では食事も感覚も全てがリアリティに溢れている――けれど、足りないクリームを補充するくらい用意なのだ。
「もう一度頑張ろうか」
　ヴィオラへと譛晏?芽!動は肩を落として頷いたのだった。


　＊SS担当：夏あかね