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マリア・レイシスのねこのこねこのこによるおまけイラスト
マリア・レイシスのねこのこねこのこによるおまけイラスト
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「よし、っと。これで準備は万端かな?」
マリアがスープを置いたテーブルの上には、所狭しと並べられたこの日のためのディナー。
二人で材料を買い込んで作ったそれは、どんな高級な店のものより二人にとっては特別で。
「えぇ、冷めてしまわない内に頂きましょう!」
向かいの席に着くヴァレーリヤも、きらきらと目を輝かせる。二人共暖かいこの部屋では、と特別な日の為の白と黒のドレスに袖を通していて――それじゃあ、とマリアがワインのコルクを抜く。
お酒には弱く、コルクを抜くのも昔は下手くそで。何度「折れちゃったよヴァレーリヤくん~」と泣きついただろうか。
それが今は「はい、ヴァリューシャ!」なんて得意げにワインを注げるようになったのは――その呼び方と、関係が変化した時間の証。
「ありがとう、マリア。準備するの、大変だったでしょう?」
「全然! だって今日は、ヴァリューシャの誕生日でもあるんだもの!」
改めて、とグラスを掲げてマリアが続ける。
「ヴァリューシャ、お誕生日おめでとう!」
シャイネンナハトのプレゼントは渡したけれど、誕生日プレゼントはこれからだよ――傍らに隠したプレゼントの出番は、もう少し先のこと。
※SS担当者:飯酒盃おさけ