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ニャムリのmochiによるおまけイラスト
ニャムリのmochiによるおまけイラスト
イラストSS
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ぎゅう、とニャムリの白い毛並みをかきわけ抱きしめた。
人の輪郭を得たコスモの隣でふかふかと寝床を整えるニャムリは、友が寒さに震えぬようにと身体を寄せた。
かじかんだ指先が寒い。なんて思ったコスモは、ぼうっと天盤を眺める。
ふたりで飾り付けたイルミネーションがぼんやり、ちか、ちかと点滅している。
一年の月日が流れた。ニャムリと、昨年のシャイネンナハトを迎えてから。
「……今年も、こうやってニャムリ様と過ごすことができました」
「うん」
「その、難しさと尊さが、少しだけ分かる、気がします」
少しずつこころを。色を得た彼女は知ったのだ。同じ日が二度とは訪れないことを。
かつて彼女が世界だった頃の当たり前が、混沌では適応されないのだと。
またひとつ、ヒトに成った彼女にニャムリは頭を撫でた。くすぐったいとコスモは目を細めて。
「……ぼくも、友人と過ごすクリスマスなんて……初めてだったけど。来年も、こうして一緒に……居たいと思うよ、コスモ」
眠っていたいと。ただそれだけだったけど。君と会話をするのは悪くはないなんていったら、君は驚くだろうか。
柔らかなネオンライト。抱き合い触れたところから伝わる温もりは、何よりもやさしい宝物。
※SS担当者:染