イラストSS

「ひゃっほー！」
　聖夜を駆ける一台のソリ。その主はテンション高めに手綱を操る。
　冬の寒空もなんのその。若さがあれば心配ご無用。雪の降る街をミニスカサンタが駆け抜ける。
　その肉体美を惜しげもなく晒し、京サンタはプレゼントを運んでいく。

　すれ違う人々の視線を奪いながらささやかながらのプレゼント。
「メリークリスマス！」
　その言葉と共に空中に描かれるのはMerry Christmasという炎の文字。幸せな聖夜を貴方に、という思いの籠ったプレゼント。
　京サンタが運ぶのはプレゼントだけでなく幸せも運ぶ。
　行先はプレゼントを待つ人々の元。手綱を操りソリは進む。
「よーし！　次はあっち！」
　プレゼントを待つ人はまあまだ大勢。休んでなどいられない。京サンタは年に一度の大忙し。
　それでも京サンタの顔から笑みは消えない。だってこんなに楽しいんだから。

　こうして聖夜をミニスカサンタがソリに乗って駆けていく。幸いとプレゼントを詰め込んで。
「メリークリスマス！」


　※SS担当者：灰色幽霊