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ゼファーの結城ポンタによる2人ピンナップクリスマス2021
ゼファーの結城ポンタによる2人ピンナップクリスマス2021
イラストSS
光り輝く聖夜、そう今日はシャイネンナハト──
誰もが暖かな家の中で大切な誰かと過ごす今日だが、その言い争いは森の中から聞こえていた。
外は絶賛降雪中。本来であればこんな場所から声が聞こえるはずはないのだが…
「ぜっっったいに嫌でございますわ!!だって去年、いっぱいお酒飲ませてくれるって言って、ちょっとしかくれなかったではありませんの!!」
「『ちょっと』の量を見直しなさい!っていうかそろそろ出発しないとマジでヤバいんだから!!」
声の正体はミニスカサンタ(コスプレ仕様)のゼファーと着ぐるみトナカイのヴァレーリヤである。
報酬というものは働いた分だけ平等に支払われるものである。そう、その平等が一般的なものであれば何の問題もない。
しかし同じ『ちょっと』でも人によって大きく差があるものだ。去年の報酬量はトナカイさんには物足りないものだったようで、動くものかと近くの樹に思い切りしがみついたまま動かない。雇い主に対しての賃上げ要求ストライキだ。寒くはないのだろうか。
勿論早く出発したいゼファーにとってはそれどころではない。というより去年の報酬は『いっぱい』の酒を渡したはずだ。報酬として十二分に過ぎるだろうという量だったはず。あれが『ちょっと』だと!?何を言ってるんだこのトナカイ!!
「いーいーかーらー早く!働き用によってはもう少し増やしてあげなくもないから!」
「だからそれが確約されるまで動くつもりはありませんのーーー!!」
サンタとトナカイの押し問答。こうして聖なる夜は更けてゆくのであった…
※SS担当者:月見里あとり