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恋屍・愛無のねむるによるおまけイラスト
恋屍・愛無のねむるによるおまけイラスト
イラストSS
薄明かりのランプが灯る燈堂家の自室で、擬態を解除した愛無が寝転んでいる。
部屋いっぱいに広がる愛無の巨体の真ん中に寄りかかるようにちょこんと座る廻の姿。
廻の膝にブランケットを掛けた愛無は自分にぐいっと引き寄せる。
「わわっ」
「もっとくっ付いたほうが良くないかね? 廻君はすぐに風邪をひいてしまう故」
しっとりとして温かい愛無の肌に触れて目を細める。
温かいココアの香りが部屋の中に広がり、愛無の体温も相まって瞼が自然に落ちてきた。
「眠いのかね」
「そうですね。愛無さんとくっついてると安心して眠くなります」
ココアを置いて愛無の尻尾を手繰り寄せた廻は、ぎゅうと力強く抱きしめる。
「んふふ、こうしてると胸がふわふわして楽しいです」
「よしよし、廻君おいで」
大型犬の様に廻を抱え込んだ愛無。
愛情表現の如く廻の腕を甘噛みする。
「ん~、くすぐったいですよ~」
きゃあきゃあと子供のようにはしゃぐ廻の頬が赤い。
「もしかして、そのココアはアルコールが入っているのかね」
「愛無さん~」
とろとろに甘える廻は酔っ払っている証拠だ。
「仕方ない。今日は存分に甘えると良い」
星降る夜ぐらいは子供のように甘やかしても良いだろうと愛無は思った。
*SS担当:もみじ