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澄恋のsimaによるシングルピンナップクリスマス2021
澄恋のsimaによるシングルピンナップクリスマス2021
イラストSS
真っ暗だ。外でさえも明かり一つなく、カーテンを閉ざしてしまえば真っ暗闇に取り残される。
目を閉じてしまえば視界は闇に塗りつぶされて、いつもの事だろうにそれがどうしてか不安になった。聖夜なのに1人だからだろうか。放っておいてくれ。
さあ、早く寝て朝を迎えよう。そうすれば浮かれた街も人も、元通りになっている筈なのだから。
――ピンポーン。
不意に響いた音。思わず飛び起きる。鳴ったのは他でもない、この家の呼び鈴だ。こんな夜更けに一体誰が訪ねてきたのだろうか。
この音に気付かなければ無事に朝を迎えられたかもしれないし、或いは気が付かないままに全てが終わっていたかもしれない。だから、呼び鈴に気付いてしまったことこそが全ての分岐点だったのだろう。
そうっと玄関の覗き穴を見る。その向こう側に、立っているのは。
「こんばんは、旦那様っ♡」
サンタクロース? いいや、それにしては何もかもが赤い。背負った袋も、その頬も、髪も。
それは、血だ。
血まみれの澄恋(p3p009412)が、恋する乙女のような目をしてそこに立っていた――。
続きは本編で!
※SS担当者:愁