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イラスト詳細

恋屍・愛無のキロンによる関係者1人+PCピンナップクリスマス2021

作者 キロン
人物 恋屍・愛無
イラスト種別 関係者1人+PCピンナップクリスマス2021(サイズアップ)
納品日 2021年12月24日

3  

イラストSS

 ラピスラズリをビロードの夜空に散りばめて。
 満天の夜空から降り注ぐ聖夜の星々にしゅうは目を輝かせる。
「わぁ! すごいね愛無! 空にこんなにも星が敷き詰められてる!」
「そうか、しゅうは希望ヶ浜の空しか見た事がなかったか」
 愛無は肉を火に掛けながら、焼き加減を調節していた。
「うん、モニターに映った空しか知らない。本物の空って初めて見たかも。ここが愛無の故郷なんだね」
「そうだな。この世界に来てからこのラサでルウナに出会った」
 怪生物(モンスター)だったものが色々な事を教わり、愛無(にんげん)になった。
「名前も貰った」
「ふぅん? じゃあ僕と同じだね。僕も愛無に名前を貰った。ルウナは僕のお婆ちゃんだ?」
「本人が聞いたら、斬られるなそれは」
 まあ、もう居ないがと愛無は続ける。
 自分でルウナを喰らい。一つになった。さよならではなく、自らの糧とした。
 それが暴食たる怪生物の矜持。

「愛無寂しい?」
「さあ、どうかな」
 寂しさは愛無には分からない。けれど、少しだけ声が聞きたくなる事がある。
 これが寂しさなのだろうかと愛無は揺れる火をじっと見つめる。
「僕が居るから大丈夫だよ」
「それは頼もしい」
 独りでも生きて行ける。
 そう思っていたのに、時々自分が分からなくなるのだ。

*SS担当:もみじ

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