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レイチェル=ヨハンナ=ベルンシュタインのYAMIDEITEIによるSS用イラスト
レイチェル=ヨハンナ=ベルンシュタインのYAMIDEITEIによるSS用イラスト
イラストSS
●粘るから……
――つくづくしつこいな、貴様は!
『塔』の平穏を守るべく、シュペル・M・ウィリーが『折れた』のはレイチェルの日参が何十回を数えた頃の事だっただろうか。
何が何でも指南しろと塔を訪れる彼女に根負けしたシュペルは嫌気全開に彼女に言ったものだ。
――適当に一つ組んでやるからそれで帰れ!
「……え、ホントに!?」
大人びた美貌をキラッキラに輝かせたレイチェルの表情が少女じみて華やいだ事にシュペルは尚更嫌そうな顔をした。
レイチェルは塔を登る事は出来なかったが、わざわざ『顔を出した』シュペルにも事情はある。
『彼は自分の塔に女子が通い詰める事が好きではない』。
――で、何が必要なんだね。十五秒で解決してやる。
「そうだなぁ……」
レイチェルのオーダーにシュペルは小さく鼻を鳴らした。
その程度朝飯前、と言わんばかりに。
「――――!?」
レイチェルの頭の中に『直接』手段が叩き込まれた。
――それでいいだろう。いいから帰れ。
ふるふると震えたレイチェルは言った。
「ありがとう! シュペル先生! また御礼に来るからな!」
――帰れ!!!!!
※スキル『歪曲血界』を習得しました!